過失割合 | かんたん自動車保険ガイド






過失割合










自動車事故における過失割合や過失相殺とはどんなものでしょうか。刑事事件の犯罪であれば被害者側が過失を問われることはありませんが、交通事故では双方に一定の割合で過失がある、という考え方に基づいて過失の割合を決めています。過失割合は0~100%までの間で決められ、損害賠償金の額も割合に応じて支払われます。たとえば、被害者が100万円の損害を被り、かつ過失割合が被害者40%、加害者60%の場合、加害者から被害者へは60万円が損害賠償金として支払われます。これが過失相殺です。

ただし、自賠責保険では被害者救済の立場から、被害者側によほどの重過失が認められない限り過失相殺は行われません。具体的には、被害者側に70%以上の過失が認められるようなケースでしか損害賠償金の減額はされません。そして、もしも被害者側の過失が100%であった場合には自賠責保険は支払われません。

日本では、過去からの交通事故による膨大な裁判の判例がデータベース化されており、現在ではほとんどの交通事故で基準となる過失割合の過去判例が存在しています。過去の判例を基準とした過失割合に関しては、判例タイムズ社から出版されている『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』が一般にも購入可能で、自動車保険会社や交通事故による紛争処理、弁護士などに利用されています。

交通事故における過失割合は過去の判例によって基準化されていますが、事故当事者の交通上の立場による違いもあります。道路交通法では交通の弱者を保護しなければならない原則があり、歩行者、自転車などの軽車両、二輪車、四輪車、大型の四輪車の順に弱者を保護しなければならない義務があります。

この原則は過失割合の算定にも適用されるので、たとえば事故状況の過失割合が50対50の交通事故でも、四輪同士と二輪車対四輪車の場合では、実際に算出される過失割合は違ってきます。横断歩道における歩行者と自動車の事故で、歩行者側が赤信号、自動車側が青信号だとしても、100対0とはならず、歩行者70%、自動車30%の過失割合となります。

もし、歩行者が小さな子供だった場合は、さらに自動車の過失は大きくなり、60対40となるでしょう。自転車も含めてすべての車両は、ある意味で交通ルールを超越してでも交通弱者を守らなければならないのです。

任意保険では常に過失相殺が行われますが、自賠責保険と任意保険の組み合わせではどうなるのでしょうか。被害者が後遺障害の残らないけがをした交通事故の場合、自賠責と任意の対人保険を合わせた損害賠償金の全額に対して過失相殺を行い、その金額が120万円を下回るときは自賠責保険から120万円が支払われ、120万円を超える場合には、超過した分が任意保険から支払われます。

過失相殺は損害賠償金から自賠責で支払われた残りの金額に対して算定されるのではなく、損害賠償金全額に対して行われ、その後まず自賠責から、そして不足分が任意保険から支払われるのです。